このブログはその名の通り、基本的にテラノレグラス(車)や車でのお出かけ情報が中心で他の趣味のことなどは基本的に書いていない。
今回は全くの別ジャンルになるけど、この場を使ってとある熱帯魚店との思い出と御礼を書くことにした。
多趣味の自分が30年近く続けている趣味の一つに「観賞魚飼育」がある。
魚ではないがヤドカリ飼育について書いた記事↓
物心ついた時から自宅には祖父が飼育している金魚水槽があり、すぐ裏を流れる用水路ではドジョウが捕れたりしたのでなんとなく魚を飼うことには興味があった。
忘れもしない1993年の夏、いとこが犬を飼うというので自分も何か飼いたい!という思いからその場でなんとなく思いついたのが熱帯魚飼育。
水槽を買ってもらい、専門誌を読み漁る内に一気に沼へとハマっていき1年後には水槽が4本、2年後には8本ととんでもないペースで増えていったw
魚への情熱が後の進路にも影響を与えることになるので、正に運命の出会いだった。
最初は魚への興味だけだったが、ADA(アクアデザインアマノ)というメーカーが提唱するネイチャーアクアリウムの世界観に衝撃を受けた。
びっしりと植えられた水草とフレームレスの水槽は当時としては革新的だった。
当然のことながら何回も真似しようとするも、経験が浅い当時の自分ではコケが生えたり枯れたりでなかなか上手くいかず挫折した。
魚は飼えても水草は難しい。。。
時は流れ、結婚して家を買い、玄関には水槽を置くことにした。
どんな水槽にしようか・・・
考えた時に思い浮かんだのは、やはりADA本社併設のネイチャーアクアリウムギャラリーや東京スカイツリータウンにある「すみだ水族館」で見て改めて「すごい・・・」と感動したネイチャーアクアリウムの水槽だった。
過去に何度も失敗した経験から、まずはショップで実際の水槽を見て道具をそろえよう!
と思い周辺の店を検索。
ADAは特約店制度をうたっており、器具の通販は一切行っておらず特約店以外のペットショップでもADA製品を購入することができない。
その時、初めて行ったのが高崎の老舗熱帯魚ショップ「駒草園」。
まだADAのHP上には特約店として掲載されている。
ここの店主が書いていたブログはこちらに残っている↓
ブログを見てもらえれば分かる通り、独自の方法で生体はもちろん水と水草を操るように管理された水槽はセンス抜群で高い透明度と状態の良さを保っていた。
ネットや他のショップの情報を集めて立ち上げた水槽は、やはりすぐにコケが出てしまったりで上手くいかない。
そんな時、おじさん(店主)に相談すると雑談しながら軽く1時間は話してくれてそれまで常識だと思っていたことと全く違うことを教えてくれた。
半信半疑でその通りにしてみると嘘のように上手くいく。。。
そして商売っ気がなく、商品をすすめるどころか「そんなのは使わなくて(買わなくて)いいんだよ」という感じ(笑)。
それでも、安くて状態良く管理された生態や水草は少ないながらも常にストックされていたのでよく買わせていただいた。
子供と一緒にいった時も丁寧に解説してくれたり、「僕はレイアウトの良さが分かるかい!いいね~将来が楽しみだよ」と言ってくれたのが嬉しかったし子供も“おじさんの熱帯魚やさん”と気に入っていた。
そして結果的に最後となってしまったのが今年の3月。
この日はおじさんがいなくて奥様だけだった。
初めてのパターンだったけど、「水槽を整理しないとなんで散らかってますけどゆっくり見てってください」と普通に対応してくれたので「古い水槽とか出してリニューアルするのかな?」くらいにしか思っていなかった。
そして5月10日、2ヶ月ぶりに訪れてみるとおじさんの車がない。
定休日かな?と思ったがなんとなく雰囲気が違う。
3月のことを思い出し、嫌な予感がした。
そして入口に貼られた貼り紙が・・・
閉店理由は書かれていなかったが、どうやらおじさんが亡くなってしまい3月は閉店作業をしながら奥様がお店にたたれていたようだ。
もっと話も聞きたかったし、あの空間に居たかったなぁ。。。
おじさんとお店との突然すぎる別れはあまりにもショックだった。
おじさんからネイチャーアクアリウムの極意を教えてもらったことで、レイアウトセンスはないながらも憧れだった水草が繁茂する水景を作ることができた。
そして3年近く維持出来ているというのは我ながら上手くコントロール出来ていると思う。
水槽のリセットも考えたけど、おじさんの形見として元気に残っているグッピーの子供達と水草がある限りは出来るだけこのまま維持していこうと思う。
今回は完全に自分個人の日記で別ジャンルの記事になってしまったが、「駒草園」という素晴らしい店と店主がいたことをずっと残しておきたいと思い書かせてもらった。
ありがとうおじさん!!
天国にもネイチャーアクアリウム水槽を作ってください。